Apocalypse -DEUS EX MACHINA-


概要:Outline

幾年の眠りを経て鋼鉄に囲まれた世界に目覚めた戦士。
彼は、任務を果たすため、そしてある人との約束の為
コロニー中枢部へと向かう。

■環境破壊による、地上から地下への生活空間の移動

地下に建造された七階層構造のコロニー【アグノシア】
人類は地上が自然浄化されるまでの間、そこで過ごすこととなった。

■コンピュータによる完全な管理体制と、その影響

中枢管理コンピュータ【ヤルダバオト】とその手足となる端末【アーコン】による管理は、人々の暮らしの利便性を上げ、地上よりも快適な生活をもたらした。
しかしそれは同時に、長い年月の果てに人類から意思や人間性というものを奪いとる結果となった。

■禁忌の領域へと足を踏み入れる少女

【アグノシア】に、1人の少女が居た。
彼女の名は『リシェ=バッケンブラゥ』
リシェは好奇心に富み、好奇心からもはや忘れ去られた場所である最下層へと向かっていく。

■永きに渡る眠りから目覚めた、人を超える力を持つ戦士

リシェは最下層にてコールドスリープを発見し、そこに眠っている男を蘇生させてしまう。
その男、『アッシュ=J=リヒテンシュタイン』は、最下層に侵入したリシェを襲う【アーコン】を何なく撃破していく。

■最上階で起こっている異変を確かめる為、戦いの幕があがる

―― このままの体制では、地上帰還プランに支障が発生してしまう ――
『サクラ』と名乗る少女のホログラムは、アッシュ達にそう告げ、最上階へと赴くように促す。

アッシュはその任務とある人の為、リシェは好奇心の為、最上階へと向かうことを決意する。

しかし、禁断の地に侵入したリシェ、そして【アーコン】を殲滅したアッシュは【ヤルダバオト】によって既に攻撃対象として認定されていた。

最上階までの道のりの間、彼等の目の前に戦闘型【アーコン】が群をなして立ち塞がる。



「ふん、機械どもが…俺の行く手を阻もうというのか」

製品使用:Spec

メーカー名 Tactics 推奨環境 P!!!500MHz/64MB
ジャンル アクションシューティング HDD 640MB以上
定価 \8800 解像度 640×480・フルカラー
原画 かんたか DirectX 8.0以上
シナリオ   サウンド Direct Sound対応
音楽 下地和彦 音声  
    備考 CD1枚組
VRAM16MB以上

感想:Comment

出会い

雑誌のパラ見より。
のちに体験版→デモという流れで購入決定。
ACTということもあり、少々弱気。


グラフィック

原画は「かんたか」氏。
精細な原画でも知られるが、大胆かつ豪快な雰囲気溢れる男性キャラも書くことができる、非常に有能な人材でもある。
本作でもその「描き分け」の力は遺憾なく発揮されており、華奢な少女の身体から大人の雰囲気を醸す女性まで、ユーザーの心を惹きつけることは止まない。
彩色も問題は無い。ノベルスパートもある本作では、文字の上からそのCGを見ることになるが、ふと文字を消して見てみたくなる画像がある。


シナリオ

本作は未来世界のお話なので、それなりにSF要素は詰まっている。
サイボーグやコールドスリープ、サイバーパンクなど、王道と言えるだろう。
ステージを進むごとに階層が変わる(世界が変わる)ので、「ありきたりで慣れた道を行く」という展開にはならない。常に前進する、そういう物語なのである。
ただ本作に足りないのは伏線。
このシナリオライターは伏線を張ったつもりであろうが、残念ながら発動していない。
というか、発動していたとしても、何のユーザーの感情にも絡んでこない。
せっかく結末を、マルチで進んでいた支線を収束するかたちで統一しようとしているのに、手のひらで水をすくった様にダラダラこぼれているように謎が解けていってしまっている。
勘の良い人間なら、ステージ半分で結末が見えてしまうのである。
ただでさえ難易度の高いACTパートがあるのに、謎が解けてしまって先に進む意欲が余計に削がれるような結果になれば、「もう改造セーブデータ使おうかな」と一気に諦めムードになってしまう。
だが冒頭で述べたように、SF要素の好きなユーザーには必見のエンディング。
心の清浄化にはもってこいの、清涼感溢れるエンディングとなっていることは保障できる。


サウンド

タクティクスとしては豪華なサウンド陣。
さすが名前に負けないだけの能力を持つだけあって、バトルシーンなどあらゆる場面においてユーザーに臨場感を与えてくれる。
全23曲中14曲がバトルシーンであり、ミュージックモードで音楽に浸ると、一つ一つ戦いを思い出させてくれるかもしれない。
キーボードの音がここまですんなりと耳に入ってきたことも初めてなので、そのこともここに記しておこう。


システム

一部のパソコンでは非常に動作が重い、問題のプログラム。
だがこの一部とは、本当にほんの一部であり、多くのパソコンで(低スペックでも)快適に動いている。何が問題なのかは未だに不明だ。
CGモード、音楽モードを搭載し、回想モードもステージごとにまとめられていて非常に見やすい。
問題はバックログがないこと。
デフォルトのキー配置だと、メッセージを読み進めるボタンとスキップするボタンが隣り合わせていて、押し間違いが頻繁にある。


エロ

音声が無いのが痛いかもしれない。
別に責める事はないと思うが、若干弱いグラフィックの場合、音声は非常に効果的である。
このバランスの問題は鋭敏なため、音声付ければいいという問題ではないが、今回の場合は欲しいところだ。


総合

ゲームバランスが悪い。
ACTパートの難易度変更が不可能な上に、高い技能を要求されるので、正直嫌になる。
人間そうである。誰でもできないものに対しては、投げるのは早い。
いくらその先のシナリオが知りたくても、武器を開発したくても、もっとエロいシーン見たくても、「できないものはやりたくない」。
たとえ紙一重で攻略できたとしても、武器オールコンプ目指すために何度も戦い、サバイバルモードでその実力を試す、なんてところまでたどり着く訳が無い。
シナリオは分岐しないから一周で全て把握しちゃうしCGも埋まるので、何周もする気にならない。
まぁ、武器開発するためだからとかマルチエンディングだからと言って、こんな難易度の高いACTゲームを何周もしないだろうが。
精度の高いグラフィックとSF要素を含んだシナリオ、そしてここに面白いACTとくる筈だったのに。
完成度の低い、ゲームとなってしまった感は否めない。56点。