Canvas2 〜茜色のパレット〜


概要:Outline

今作は2000年秋に発売された『Canvas〜セピア色のモチーフ〜』の続編にあたり、前作の5年後が舞台となります。
新体制になり生まれ変わった「撫子学園」を舞台に新たなるヒロイン達との物語が今始まる。

主人公は、かつて画家を目指していましたが、ある挫折をきっかけに、
その夢を諦め撫子学園の美術教師として勤めています。
絵に対する情熱だけは誰よりもあった彼が、その挫折以来筆を取ることすら戸惑い、
好きなことを純粋に好きと思えなくなってしまった。

自分でも今のままでいいわけがないと思いながらも、流されるままに過ぎていく日々。

惰性にまみれていた彼の前に現れるヒロイン達。

心に様々な想いを秘めたヒロイン達との交流によって、本当の自分を取り戻していく、そんな自分探しの物語です。

製品使用:Spec

メーカー名 FC01/F&C 推奨環境 PentiumIII 450MHz/64MB
ジャンル 学園恋愛ADV HDD 1.44GB(フルインストール)
発売日 2004/04/23 解像度 800×600・ハイカラー
定価 \9240(\8800+tax) DirectX 8.1b以上
原画 七尾奈留/ちこたむ/魚 サウンド PCM
シナリオ 定池真実/田中タクヤ 音声 フルボイス
音楽   備考 CD-ROM3枚

感想:Comment

出会い

いわずと知れた人気作の続編。
ぶっちゃけ、どれを最初に見たのかすら曖昧ですが。
七尾の絵が、☆画野朗に追いつくわけないという先入観をもって手にする。


グラフィック

原画家は言わずと知れた有名な「七尾奈留」氏がメイン。
前作はこれもまた有名な「☆画野朗」氏であり、コミケのシャッター前の列を髣髴とさせる組み合わせである。
氏のキャラクターデザインは高水準の美少女を生み出すとして有名だが、正直似通ったキャラが多い。
目の角ばったデザインや髪型、その他諸々の部位は以前に氏が描いたキャラを思い出させるようなことが多いのも事実だ。
ただ総合的なグラフィックの水準はさすがF&Cといったところか、依然として高い。
彩色も見事であり、さすが大手と言った所か。
前作の「水彩画のような彩色」はなくなっているが…、あまり気にするところでもないのかもしれない。


シナリオ

シナリオは「定池真実」「田中タクヤ」氏。
あまり聞き慣れない名前なので、F&Cに所属する一シナリオライターなのだろう。
本作は前作の5年後と言う設定であり、「名前だけの存在」として前作のキャラがたくさん出てくる。
これはまさに続編の王道と言った所か。
そして前作のコンセプトである「絵に絶望した主人公がヒロインの力を借りて復帰する」というものは本作でも踏襲されている。
これは当たり前のことなのだが、とても大切なことである。
キャラと舞台を共有するだけでは「続編」とは言いがたい。
言い換えれば「コンセプト」さえ同じであれば「続編」と言うことができるのである。
クオリティとしてはやはり高い水準であり、そこまで不満に感じるほどでもない。
起承転結は当たり前にあるし、プレイヤーの心をグッと掴もうとするところもある。
ただもう少し修羅場を作っても良かったのではないだろうか。
学園生活はただでさえ抑揚がないのだから、濃淡をきっちりつけて欲しいと思う。


サウンド

F&Cが創業して以来、変わらないのが音楽。
「高低さのない、抑揚の無い、のっぺりとした音楽」。
「エロゲだし、別にいいじゃん」とかでも言いたそうなプロデューサーの顔が思い浮かびそうだ。
最近はバスを使うようになって低音域を充実させたように見えるが、歌手が…ね。
別に気になるほど悪い音楽ではないので、いつもどおり「可もなく不可もなく」といったところだ。
声優に関してだが、エリス担当の人を選んだ人は頭悪いんだろうか。
絶対にあってない。
だいたいあのシナリオから読み取れる口調に、そんな声が当てはまるのか甚だ疑問である。
これだけで5時間ぐらい話せそうだがこの場では謹んでおこう。


システム

いつもどおりF&Cのシステム「ADVWin32」。
高度な処理が可能なADVシステムは健在で、今回は「雪を降らせる」ということを行っている。
既読判別スキップ、クイックセーブ&ロード(5個)、CGモード、回想モード、音楽モードはきちんとついている。
セーブ箇所が40個と少し心細いが、エンディング数を考えれば妥当なところか。
ドラマティックモード(ト書き及び主人公の台詞のみ表示、あとは音声のみ)も今回もちゃんとついている。
不満点といえばスキップモードをCPUに依存することなく高速にして欲しい。
それだけだ。


エロ

七尾氏の絵は「綺麗さ」に長けているのであって、エロとはあまりリンクするものではない。
だが感情移入できたヒロインの裸体はやはり「綺麗」であったほうが確かにいいことは多いだろう。
その点、ちこたむ氏や魚氏の絵などはモザイクがかかっているのにしては遥かに実用的なのも否めない。


総合

「Canvas」の続編、その肩書きがいつまでも付きまとうのは仕方ないだろう。
それだけ前作が偉大だと言うことだ。
私としては「ありきたりな作品」の続編なので「ありきたりであった」今回の作品はなかなか楽しめた。
王道、王道、とよく言われることだが、その王道を踏破するのはやはり難しいことである。
ある程度の能力を持つスタッフが集まると、やはり安定した作品ができるのもまた王道なのかもしれない。
私としてはシナリオの整合性について疑問に思うことがあるが、まずまずの出来。
スタッフ一同に、続編と言うプレッシャーを見事に返すことが出来たのに礼を言いたい。82点。


萌えキャラ

紗綾:夜の生活次第ではエロくなりそう(何)

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