Quartett!


概要:Outline

コンクール開催まで、あと84日――。

3月17日、音楽祭のファイナルとして『マグノリア・カルテット・コンクール』は開催される。
全国から選ばれた24組96名の若者たちが腕を競い、優勝者には大きな名誉と成功への切符が約束されるのだ。
若者たちは、それぞれの夢や願いを抱いてコンクールを目指す。

かつての天才少女『シャルロット・フランシア』
陽気なムードメーカー『ユニ・アルジャーノ』
物静かな優しい少女『リ・スンファ』
主人公『フィル・ユンハース』

時にはぶつかり合い、悩みながらも、彼と彼女は、音楽から生まれたほんの小さな絆を信じて――。

製品使用:Spec

メーカー名 Littlewitch 推奨環境 128MB
ジャンル フローティングフレームアドベンチャー HDD  
発売日 2004/04/23 解像度 800×600・ハイカラー
定価 \9240(\8800+tax) DirectX 7.0a以上
原画 大槍葦人 サウンド PCM
シナリオ 飯田和彦 音声 なし
音楽 hosplung(細井聡司) 備考 CD-ROM1枚
初回版特典 サントラCD同梱、豪華ブックレット

感想:Comment

出会い

雑誌を見て。
前作「白詰草話」はかなりの期待をしていたにもかかわらず、あの長ったらしい文章に挫折。
しかしFFD(フローティング・フレーム・ディレクター)の素晴らしさを再度出会いたいと思い手に入れた。
販促戦略は冷めて見ていたが、発売後の感想がみな「なかなか良いんじゃないか」との反応で期待が膨らんだ。


グラフィック

原画家は漫画家としても有名な「大槍葦人」氏。
この人は素晴らしい画力で他を圧倒している。特にロリはかなりの得意分野。
個性豊かな表情描写はもちろん、キャラの特質を生かした描き方はさすがと言ったところか。
前作以上にコメディシーンが増えたが、そこでもキャラ特有の表情が描かれているのに気付く。
1000枚以上にわたるコマを描く生産力(量:quantyty)も凄い。
背景画もこの職人芸に劣らず素晴らしい内容だ。


シナリオ

シナリオは「飯田和彦」氏。本作が第一作目。
彼は一昨年末、白詰草話のショートシナリオ「津名川さん家のクリスマス」において脚本を担当。
その作品の傾向からも言えるように、彼はコメディタッチなものが好きなようだ。
ただそれだけでは物足りない。この業界では食っていけないだろう。
シリアスシーンを含んでいるのだが、FFDならわずか数行、シーンは変わってしまう。
また伏線がバレバレで、回収のしかたも「あ、すいません、じゃ回収します」レベル。
つまりどこかの潰れた会社の「ギャグしかできないライター」「シリアスしかできないライター」コンビの片割れだ。
ただ、その軽々しい態度はエンディングで清涼感に変わる。
そのことについては後述しよう。


サウンド

担当は「hosplung」の「細井聡司」氏。
本作は音楽がメインということもあり、クラシック自体は高品質。
ヴァイオリンなどはかなりのアーティストを揃えただけあって、前述のライターのヘボさを補完。
清涼さをアピールしたエンディング作りが可能だ。
ただこれだけインスツルメンタルは綺麗なのに、ヴォーカル曲はかなり低レベル。
「ハモれば良いというものではない」と口すっぱく言っているのに、冒頭から重いハーモニー。
この程度ならユニゾンで構わないのではないか。
キャラED専用のVo曲も存在するのだが、同じようなレベルか。


システム

FFD最強伝説再び。
800×600にしてこのユーザーインターフェイス、安定性能は最高の賞賛に値する。
セーブ&ロード機能はクイック20+60ポケット、移動・複製・削除とユーザーの望むところを全て補完。
CGモード、回想モード、音楽モード装備。
既読スキップ、選択肢バック、キーボード設定など痒いところに手が届くというのはこのことか。
全くもって不満点はない。


エロ

大槍氏はズームさせたときの絵は非常にエロいのだが、全体として見た時やはり崩れるのが難点。
ヒロインが低年齢と言うのもあるのだが、全体の構図としてよろしくない。
文章は記述量が少ないのでほとんどを絵に頼っている状態であまり評価する事はできない。
わずか数行たらず、喘ぎ声と状態描写を合わせて10数行程度ではやはり物足りないといったところではないのか。
ただFFDはこの部分にも驚異的なスペックを表し、その少ないデータでかなり引っ張る事が出来る。
他に依存するという点では少しいただけないかもしれない。


総合

秀作に届かない程度の良作。かなり惜しい、といったのが本音。
何故そういうかというと、この作品は本文がやたら短い。
その短いのをFFDで引き伸ばしたとしても、1プレイ時間は4時間程度。
既読スキップを使用して2周目、3周目すれば1時間強。総プレイ時間は8時間に満たないのだ。
ただ昨今、やたら長いのを売りにして販促を行うメーカーが多い中で、この短い中でこれだけのものを詰め込んだという事が賞賛に値する。
シナリオが長くなると伝えたい事があやふやになって、ゲームが「こなす」になってしまう。
この頃増えたやたら長いゲームは濃縮すればこの程度のレベル。
ということはパフォーマンス性が高い本作は、必然的に評価が高くなることは当たり前。
またヤなことを全て覆すほどの圧倒的な音楽と絵。
オールドタイプのテーマでも、素晴らしい周辺材料によってここまで進化できるのか。
「シンプル・イズ・ベスト」。
この言葉がよく似合う本作は、音楽という身近で使い古されたテーマで金賞(グランプリ)を狙える作品だ。85点。


萌えキャラ

シャル:俺の歌を聴け(何)

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